強すぎる刺激が原因「ポルノED」
前回は射精障害のうち「早漏」に関してお話しした。今回は「刺激に対して鈍感になる」ことが男性にどう影響するか、最新データをご紹介する。
ポルノを好む男性は性行為が困難に
刺激への感度低下で起こる射精障害が「遅漏」である。男性からみると早漏よりは遅漏の方がまだ良いと思えるかもしれないが、性交が長くなってパートナーが苦痛を感じることも少なくない。より重症で射精が起こらないと不妊になる場合もあり、そうなるとかなり深刻な問題である。多くは感覚の低下が原因で、糖尿病やメンタルストレスからきていることもある。思い当たることがあれば専門家に相談することだ。また、前回紹介したように抗うつ薬などある種の薬には射精を遅らせる可能性があるので、常用薬について不安がある人はチェックしてもらった方が良いだろう。
さらに、自慰行為のしすぎやその際の過度の刺激が原因のこともある。それが進むと、より深刻な問題が生じることになる。最近、ポルノを好む男性は現実の女性との性行為が困難になるとの報告があった。ただし、今回も学会で報告されただけで、第三者による「査読」がある論文に至る前段階だということを頭に入れて読んでほしい。
ネットで見るポルノの強すぎる刺激
その結果は、5月の米国泌尿器科学会年次学術集会で発表された。米サンディエゴの泌尿器科を受診した20~40歳の男性312人を対象に調査したところ、ほとんどの男性はパソコン(72%)やスマートフォン(62%)を利用してポルノを見ているようだ。その利用頻度には大きな個人差がみられ、週1回未満が26%、週1~2回が25%、週3~5回が21%、週6~10回が5%、週11回以上が4%であったという。「セックスよりもポルノを見ての自慰行為を好む」と回答した男性は3.4%とそれほど多くなかったが、一方でポルノ依存症と性機能不全との関連が認められたという。この場合の性機能不全とは、実際のパートナーとの性行為が困難なことを指すのだろう。
20~40歳の男性には体の病気が原因の性機能不全は少ない。そして、ポルノを愛好していても勃起・射精していれば本当の勃起不全ではないことは確かである。では何が原因であろうか。
性行為は脳の「報酬系」を活性化する。報酬系の活性は頑張って何かを成しえた時に感じる爽快さなどで、さらに頑張ろうという意欲がわくと好循環を呼ぶ。しかし、覚醒剤やギャンブルでも同じような感覚が生じて悪循環となり、依存症になる。報酬系がいつも活性化され続けると機能が少しずつ低下してゆき、報酬を感じにくく、快感が得られにくくなるためと考えられている。通常の性行為(といっても何が「通常」か、わからないが……刺激が過度に強くないと解釈しておこう)であれば、覚醒剤やギャンブルほど強い刺激ではないので、依存症にはなりにくい。ところが、インターネットなどで見るポルノは脳の報酬系を強く刺激するようで、見すぎると耐性がついて現実の性行為に反応しにくくなるようだ。今までの刺激では興奮しないために、さらに過激な刺激をポルノに求める、という悪循環が始まる。

一方、女性への調査ではポルノを見る人自体が約40%と少なく、ポルノの視聴と性機能不全との関連は認められなかったという。
「ポルノED」は、テクノロジーの発達がもたらした男性特有の性機能不全である。若年男性がポルノにはまりすぎると実際の異性に興味がなくなる可能性があるので、アクセスを制限した方が良いだろう。自分がポルノ依存と感じたら、専門家に相談してはいかがか。ポルノの視聴をやめると、性機能が回復した例もあるという。依存が起こす大きな問題を感じたなら、早めに対処してほしい。
更年期に、差し掛かる年代の男性が集まるとED(勃起不全)の話題になることも多いようです、そんな席で、自分はもう年だから、とか、もう卒業したよ、」などと妙に言い訳じみた、引退宣言でお茶を濁す人が少なくありません。
でも、60歳を過ぎても健康的に勃起ができるのは男性にとって大きな自信や生活のハリにつながりますね、ED(勃起不全)の治療に年齢制限はありません歳だからと、諦めずに治療を受けては如何でしょうか。
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